一片の曇りもない世界。

心理、人文科学、テクノロジー、科学など、様々な分野について書いていきます。

宇宙人の「時間」という概念 -基準はどこに?-

NHKスペシャルのスペース・スペクタクル

第1集 宇宙人の星を見つけ出せ

という番組を見た。途中から

www.nhk.or.jp

 

見た時ちょうど、宇宙人が住んでいるかもしれない惑星の特徴について、の解説をやっていた。

宇宙人が住んでいる星というのはこういう星だそう。番組HPから。

太陽の10分の1ほどの大きさの目立たない赤い星、その周りを回る惑星だ。赤い星に常に同じ面を向けているため、この星の半分は永遠に昼半分は永遠に夜だ。昼半球では大瀑布のような雨が降り、夜半球は極寒の氷が覆う。こんな過酷な星に宇宙人がいると言うのだが、いったいどこにどんな宇宙人が?

引用元:櫻井翔が宇宙へナビゲート NHKスペシャル 『スペース・スペクタクル』

どうやら、宇宙人の住む星というのはだいたいが過酷な環境で、

地球のような四季折々で水も豊かな星というのは少数派らしい。

地球は(ヒト的には)本当に豊かな星ですね。

 

こういった過酷な環境でも適応して生存している生命体や植物というのが在るらしく、それらの生命体の想像上のものがいくつかCGで紹介されていた。マンガに出てきそうな生命体だった。

で、それらの生命体が生存競争をする中で、

知性」を持った生物が誕生するかもしれない、ということであった。

他にも、太陽系外から飛来してきた恒星間天体「オウムアムア」は宇宙人の作った宇宙ヨットなのではないか?とか。

宇宙人はもしかしたらすぐそこにいるのかもしれない

という希望を抱かせて、

第2集に続く。第1集って書いてあるので、おそらく第2集はあると思われる。

 

 

 

 

で、一つ思ったことがある。

 

生物間で激しい生存競争が起きるのなら、生存率を上げるために集団で行動する必要性が出てくる。集団で行動することにより、外敵からの攻撃から身を守ったり、協力し合って食糧を確保したりすることが出来る。

そして協力し合うには、コミュニケーションが必要になってくる。

コミュニケーションに必要な道具は言葉である。

コミュニケーションの発達の仕方が全宇宙共通ならば、まずは言葉を創り出すだろう。

余談だが、ホモ・サピエンスはこの言葉というコミュニケーション手段の発達によって、今日まで生き残ることが出来たといわれている。

 

 

生存競争の結果、コミュニケーション手段としての言語を発達させた生命体が出てきて、

その生命体がその後なんやらかんやらが発達して(適当)、

高度な文明を築き、より大きな集団で生活するようになってくる。

より大きな集団になってくると、個々人の間で異なる感覚や尺度を、

ある基準を設けて一致させることが必要となる。

たとえば、価値尺度の基準として貨幣が生み出され、人それぞれで異なる価値観を一致させ、物々交換の間を取り持つようになった。

時の流れという漠然としたものを時間という概念を生み出して解決した。

 

 

で、ここで疑問なのは、

番組で紹介されていたような星で知性を持った生命が発達し、

時間という概念が作られるとして、

その時間はいったい何を基準にして作られるのか、ということ。

(ここでいう時間とはもちろん、長さとしての時間)

 

現在の地球では、時間というものは明確に決められている。

しかし昔は曖昧なもので、日没や日の出の周期を一つの区切り(1日)、

太陽の見かけの高度が変化する周期を一つの区切り(1年)、

月の満ち欠けを一つの区切り(1か月)、

など、ある天体現象の周期を、時間として活用してきた。

曖昧なものではあったが、特に農耕においては田植えや収穫の時期がわかり、非常に重要な概念だった。

 

とまあ要するに、時間については地球ではある程度の基準みたいなものが既に存在していたので、時間感覚というものは、個々人や住む地域によって差はあるとは思う。

しかしそれほど大きな差はなかったはずである。

 

 

だが、例えば番組で紹介されていたような、

太陽の10分の1ほどの大きさの目立たない赤い星、その周りを回る惑星だ。赤い星に常に同じ面を向けているため、この星の半分は永遠に昼半分は永遠に夜だ。昼半球では大瀑布のような雨が降り、夜半球は極寒の氷が覆う。こんな過酷な星に宇宙人がいると言うのだが、いったいどこにどんな宇宙人が?

引用元:櫻井翔が宇宙へナビゲート NHKスペシャル 『スペース・スペクタクル』

という環境の惑星では、時間という概念をどうやって作り上げるのだろうか?

何を基準にして、時間という概念を作り上げるのだろうか?

 

日の入り日の出はない。惑星の半球では永遠に昼、もう半球では永遠に夜だ。

天候に周期はなさそうだ。所かまわず大瀑布のような雨が降るようだ。

となると、天体の運動の周期を一つの区切りとするか。

しかしスパンが長すぎる場合はどうか。星の周りを1周するのに何百年もかかる星だったらどうするか。

そして昼半球ではその星々も見えにくいのではないか。

天体や自然現象にわかりやすい基準がない。わかりやすい"周期"がない

 

となると、その生命体を代表する王みたいな誰かが、無理やり時間という概念を作って、

これくらいが1秒という単位ね、これくらいが1日という単位ね。これを基準にして皆行動してね

と言うのだろうか。一体何を基準にして?

或いはもはや、時間という概念がなく、皆が皆自由に行動する世界になるのか。

フリーダムな世界になりそうだが、どうだろうか。

体内時計が個体間で全く一緒である種になるか。

 

 

どうなのだろうか。

いずれにせよ、時間は集団で行動する上で重要な概念なので、時間という概念を持たない、知性を持った生命体というのは存在しないのではないかと思われるのだが。

もしかすると、私たち人間とは全く異なる"時間観" を持つ生命体になるのかもしれない。

 

 

 

 

まあそんな感じで、宇宙人さん、

 

そろそろ見つかってもいいと思いますよ。

 

 

 

ではまた。 

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